機動戦士ガンダム THE ORIGIN(ガンダム・ジ・オリジン)前夜 赤い彗星 第12話「赤い彗星のシャア」の感想
ルウム会戦の勝利により沸き立つジオン国民。
デギンとギレン
デギンはこの戦勝を機会に講和に持ち込むべきだとギレンに指示するも、ギレンはジオン・ズム・ダイクンの理想を理由に徹底的にやるべきだと言いながら父デギンの部屋を出て行く。
長男を止める事ができない父デギン、幕の後ろに隠れていたキシリアにギレンの危険性を話し協力を仰ぐ。
キシリアは父デギンの味方であると言い、デギンもそれに期待するがキシリア自身にも講和の考えは無いのがこの回の後で解ります。
祝賀パーティー
その中で、行われる祝賀パーティ。
それぞれの人物がそれぞれの思惑を持ち行動を始める。
ORIGIN 前夜 赤い彗星 第12話「赤い彗星のシャア」感想
ズムシティの住民は戦勝により狂乱ムード。
スーパーロボット的センス(悪の居城的なセンス)の議事堂では祝賀パーティが開催されています。
議事堂の大まかなデザインはファーストガンダムからのデザインの為、当時の時世を反映したスーパーロボット的な建物です。
シャアに対するライバル心
黒い三連星、ガルマ共にお互い別角度からですがシャアに対してのライバル心を燃やしています。
ガルマはシャアへの対抗心からこの後、前線勤務を希望する事になり、ファーストでのニューヤーク司令官になるのですね。
黒い三連星はファーストではシャアとの絡みはありませんでしたが、モテモテのシャアに対して敵愾心を感じている様です。
デギンとレビルの謁見
デギン公王は囚われの身のレビル将軍の個室に出向いて意見を交わす。
デギン公王は講和を望み、レビル将軍とそれを実現できないかを問うのですが、いかんせんレビル将軍は囚われの身、そんな状態で何もできないと答える。
と言い、部屋を出る。
この後、レビル将軍は連邦の奪還作戦によりジオン本国から脱出を成功させています。
デギンからキシリアに依頼し、キリシアの工作によって逃がした訳です。
レビル将軍を逃がした事によって、和平派になってくれる事を期待したデギンの思いは、レビル将軍が地球に帰還後に裏切られてしまいます。
それは次回でのお話になるのかと思います。
知地球派のマ・クベ
この回に、マ・クベも出てきます。階級はファーストガンダムと違い「中将」となっています。
地上軍の総司令官なので、ファーストでの「大佐」という階級では低すぎる為に現実性を持たせるための階級アップなのだと思います。
地球の文化を宇宙に移動させたいという思想から、争いの継続を望んでいる人物。
講和を目指すデギンに理解を見せながらも、継続派の部下を集めて行くキシリア。
マ・クベを選ぶ時点でデギンの言う事には全く耳を傾けていなかったのです。
シャア、V作戦を阻止する任務を拝領
ドズルの任を帯びシャアは連邦のモビルスーツ開発であるV作戦を阻止する任務を拝領する。
これによって、ファーストガンダムでのサイド7襲撃に繋がって行くのですね。
シャア専用ムサイ「ファルメル」の習熟演習中に稼働状態のサラミスを補足。
そのサラミスは・・・・
12話の考察
簡単な各キャラクターの思想をまとめてみます。
争いを長引かせたくない講和派(厭戦家)。
ギレンには都度大きな争いを避ける様に指示してきたが全て無視されている。
「ギレンはザビ家を、いやこの国を亡ぼす。」とこの先を的確に予言しているものの、子供達の暴走を止める事ができない。
個人的には、ORIGINはデギンの苦悩をとても表現していると感じています。
ジオン・ズム・ダイクンの理想を笠にしてアースノイドの絶滅を目指す。
しかし、ダイクンの様な清廉な理想がある訳でも無く、あるのは領土欲。
その為、デギンからは歴史上侵略に失敗した人物と同じだと評されている。
あるのはギレンへのライバル心のみ。
ゆくゆくはザビ家を乗っ取る事を理想としている。
デギンに理解を示したフリをし、信頼を勝ち取り自身の地盤を固めている。
ザビ家には珍しい人間味のある人物だが、愛する者を守るには敵を排除しなければならないという考えに至る。
末弟ガルマを溺愛し、ガルマにはあまり前線には立って欲しくないと考えている。
自らザビ家を変えるという思想は無く、自分の置かれた立場を重視しているが、いつか弟のガルマが成長したらその配下に付きたいと考えている素振りがファーストでの言動から見える。
できる兄や姉へのコンプレックスと同期のシャアへのライバル心から前線に立つ事を希望している。
穏健派の父デギンに溺愛されている為に穏健派の思想がある程度教えられているのか、地上に降りた後は任務の傍らフィアンセに「一緒になれるなら家を捨てても良い」と発言している。
この事から兄姉へのコンプレックスから承認欲求は強い物の、出世欲や支配欲は無いと考えられる。
ルウム会戦では反ザビ家の思想は見えず、モビルスーツでの戦いを楽しんでる風でもある。
しかし、ガルマの承認読級を突いて前線に希望させている等のことから、着々とシャアの陰謀は進んでいる。
地球連邦軍の司令官であったが、ルウム会戦でジオンの捕虜になる。
デギン公王の思想を聞き、ジオンは一枚岩ではない事を悟る。
地球の文化に詳しい事、そしてその地球文化を地球から宇宙に移動させることを理想としている。
その理想をキシリアは評価し、地球降下軍の最高司令官に任命する。
ファーストでの、ラル隊への冷遇はマ・クベがキシリア配下である事、ラルはドズル配下であることが原因。
エンディングでRX-78
今回のエンディングで、今まではモビルスーツの開発機体の様な機体が出ていたのが今回はガンダムになっていました。
白いガンダム、トリコロールカラーになっていないのは、完成したばかりだからでしょうか。
シャアのV作戦阻止の任務と共に、RX-78ガンダムが完成した事を表しているのかもしれません。
今回はここまでです。
ではまた!
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