【家庭用ゲーム機】セガサターンとプレイステーション

プレステとサターン ゲーム機
こんにちは、レビルです。
今回は1994年に発売されて熾烈なシェア争いをした家庭用ゲーム機「セガサターン」と「プレイステーション」の性能的違いを比較して、プレイステーションが勝ちハードとなった要因を考えてみたいと思います。(ソフトのキラータイトル有無は考慮しません)

世の中でポリゴンという言葉が出始めた時代に登場した家庭用ゲーム機、

「セガサターン」

「プレイステーション」

時代の換期に熾烈な争いをしたこの2機種、大抵どちらかの1つ機種を持っていて友人とサターンとプレステを交換したりしたことがあると思います。

発売はほぼ同時期、性能も次世代機としても超高性能。どちらの機種も超高性能機でありながらもその目指す性能の方向性はお互い全く違う方向でした。

まずは両機種の性能をまとめましたのでご覧ください。

スポンサーリンク

性能比較一覧表

セガサターンプレイステーション
CPUSH-2
動作クロック28.64MHz
(2個搭載)

R3000A
動作クロック33.8688MHz

副制御MC68EC000
サウンド制御用
GTE(Geometric Transfer Engine)
ベクトル演算コプロセッサ
VRAM1.5MB1MB
2D性能独立スクロール付き最大5面合成表示
ラスタ分割表示可能(ラスタースクロール)
無し
3D演算50万ポリゴン/秒150万ポリゴン/秒
最大発色数1677 万色1677 万色

この表で見ると、お互いの目指す方向性が見えてきます。

CPU対決

サターンは1個当たりの計算速度はプレステよりも遅いですが、2個搭載によって最大出力時はプレステよりも高速です。
これは現代のマルチコアの走りともいえるものですね。ただ、当時はまだマルチコアの技術が少ない為、制御が非常に難しかったと言われています。
CPU対決:サターンの勝ち

副制御対決

副制御は、サターンの場合は音楽制御用に小型のCPUを搭載していました。それに対し、プレステはグラフィック制御用のコプロを搭載。
現代でいうGPUを搭載し3D処理能力を大幅に高めていました。
副制御対決:プレイステーションの勝ち

VRAM対決

グラフィック用のメモリの容量です。多い方が画像をスムーズに表示できるので、これは単純に多い方が良いことになります。
VRAM対決:セガサターンの勝ち

2D性能対決

2次元に対する性能です。ドット絵ゲーム時代に必須だった機能の超強化版。
これはセガサターンのみ実装で、プレイステーションにはありませんでした。
2D性能対決:セガサターンの勝ち

3D演算対決

3Dはまだ当時は黎明期で新技術でした。
プレイステーションは3D演算専用のコプロ(今でいうGPU)を搭載していた為、セガサターンとはかなり大きな差が出ています。
3D演算対決:プレイステーションの圧勝

同時発色数対決

沢山の色が使えるかの対比ですが、両者同じ発色数でした。
時代をさかのぼって、初代ファミコンの同時発色数は52色中25色(1キャラクター中4色)となっていますので、両機種ともに物凄い発色数が増えているのが解りますね。
引き分け

サターンとプレステ両者の性格

以上の結果から解ることは・・・
セガサターンは2D処理に特化した性能。3Dは苦手
プレイステーションは3D性能に特化した性能。2Dは苦手
という事になり、両者の目指す方向性は全く逆の性格だったのです。
セガは「これからもまだまだドット絵ゲームが主流だろう、2次元性能を大幅強化して最強のゲーム機になるぞ!」
ソニーは「映像技術で蓄積された技術をプレステに持ち込もう。これからはエンターテイメントの時代だ!」
という開発方針だったのです。
サターンの2D性能は非常に優秀で、現代においても最強のままです。
それだけ強力な2D性能だったのです。
しかし、時代は2Dから3Dへと移り変わります。
セガサターンは3D処理が苦手でしたがCPUが優秀なため、CPUの性能でなんとかプレイステーションに対抗できるくらいの性能を補って対抗してきました。
CPUとGPUの違いを前回書きましたので、ご覧いただくと正にセガサターンとプレイステーションの関係と同じなのが解ります。
ぜひご参照ください。
セガサターンを戦国武将に例えるなら
最強の騎馬隊
「武田信玄」
プレイステーションは
最新の鉄砲隊を3000丁用意した
「織田信長」
当初は若干サターン有利から始まり、
中期は大激戦、
押し寄せる時代の主流の変化
2Dゲームから3Dゲームに主流が変わるにつれ、セガサターンの優秀なCPUで頑張ってもグランツーリスモの様な美しい3Dゲームを表現できませんでした。
そしてキラータイトルの量の差もあり、両者激闘の末プレイステーションが勝利しました。
セガサターン以降、スプライト等の2D機能は舞台から姿を消しロストテクノロジーとなりました。

感想

僕はCPUとGPUの話をするといつもセガサターンとプレイステーションを思い出してしまいます。
CPUのセガサターン、GPUのプレイステーション
奇しくも両者の目指す最強は対照的。
偶然なのか先が見えていたのか、現代の流れに通じる技術を身に付けた両者。
デュアルコアのセガサターン、GPUのプレイステーション
時代を先取りした両者、どちらが勝者になってもおかしくなかったかもしれません。

 

今回は以上です。

ではまた!

 

家庭用ゲーム機の色々なお話を書いていきます。
家庭用ゲーム機の色々なお話を書いていきます。どちらかというと昔の機種がメインになると思います。