【ガンダム】人物考察「テム・レイ」

ガンダム
こんにちは、レビルです。
今回は、ガンダムに登場した人物シリーズの第一弾を書きたいと思います。
第一弾は、「テム・レイ」です。
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テム・レイという人物

テム・レイとは、機動戦士ガンダムに出てきた人物で「アムロ・レイ」の父親です。
RX計画の中心人物で、ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクを開発しました。

テム・レイを知っている人のほとんどは「頭のおかしい親父」という印象の方が多いと思います。

登場回数でいうと、

第1話登場時 正常

第33話登場時 酸素欠乏症

第34話登場時 酸素欠乏症

なので、素欠乏症により記憶障害になっている状態のシーンが、多かったからではないでしょうか。

今回は「正常時」の彼を考察したいと思います。

テム・レイの職業

テム・レイの職業は、
連邦軍 技術士官の大尉
V作戦の中心人物だったこともあり、かなり高いポジションに居た事が解ります。

つまり、

RX-76 ガンタンク

遠距離支援機として開発。この時期まだモビルスーツ技術が未熟だった為、駆動系をキャタピラとしており、車両に近い。
後にジオンから「モビルスーツの出来損ない」と比喩されている。

RX-77 ガンキャノン

中距離支援用の機体。盾を装備しない分重厚な装甲で覆われている。
しかし、その為機動性能が低下している為、近距離は不得意。

RX-78 ガンダム

近距離用機体として開発。汎用性が非常に高く、あらゆる局面に対応できる。
超高性能機体だが、生産コストも量産性を無視した非常に高価な機体であった。

の開発を指揮したことになり、立場的にもエリートの部類に入ると思います。

テム・レイ 人物像考察

僕的に印象的なのは、
・第1話でホワイトベースの彼の個室に息子であるアムロ写真を置いていた事。
・息子と同世代の少年達も兵役に出されている事を気にかけていた所。

上記から親としてアムロへの愛情は、世間並にあったのが解ります。

アムロ自身も、テムが研究していた資料を家で見つけた時に、

「親父が熱中するわけだ」

と言っている所から、似た者同士的な理解があったのが伺えます。

テムがガンダム開発に熱中したのは、個人的なメカ好きもあった上で、

「息子やその同世代の少年たちを戦場に行かせたく無い。」

という思いがあったからこそ熱中したのかもしれません。

しかし志半ば、サイド7内侵入したザクの強襲によりコロニーに開いた破孔からテムは宇宙空間に投げ出されてしまいます。

奇しくも、戦場に行かせたくなかった息子アムロは自身が開発したガンダムで戦場に出る事になる。
それはきっと、テムの望んだ未来では無かったのではないでしょうか。

アムロ・レイとの再会

第33話、ホワイトベースはサイド6に寄港しました。
休暇も兼ねた上陸でアムロは書店前で父テムを見かけ、追いかけます。

「父さん!」

父テムが生きていた事に素直に喜ぶアムロ。

スクラップ屋に住み込みで働いていたテムは、アムロを部屋に招待します。

きっと、その時点まではアムロは父に色々なことを期待していたのが行動から解ります。
生存を喜ぶこと、褒められること、また共に歩めるかもしれないこと。

親子が再会。
しかし、それはアムロが期待した結果ではありませんでした。

酸素欠乏症

酸素欠乏症により、久しぶりに会った父テムは、それらの記憶も愛情も、人間的な感情が無くなっていました。

酸素欠乏症とは
通称:酸欠 酸素が非常に少ない場所、高地や洞窟、密閉空間等で酸素濃度が18%未満の環境に人体がおかれた場合に生ずる症状。
我々が行動する環境の酸素濃度は約21%で、酸素濃度が3%低くなると発症するが、ある程度の個人差もある。

酸素が不足した際、最も影響が出るのは脳の大脳皮質であり、
・機能低下
・機能喪失
・脳の細胞の破壊
につながる。

引用元:wikipedia

子供のような、酔っ払いのような、痴呆の方のような。
例えるならヌカに釘を刺すような、なんの手ごたえも無い問答。

もう、あの頃の父では無かったのです。

アムロが自身の体験談や母親に再開した事を話しても、まったく気にしていない。
自分の興味のあること以外はもう誰の言葉も頭に入って来なかったのでしょう。

テム・レイのパーツ

テムは自慢げに、ガンダムを強化できると自称するパーツをアムロに手渡した。

アムロ「こ、こんな古い物を。父さん、酸素欠乏性にかかって」

アムロは落胆し、帰る際にテムのパーツを投げ捨てています。

テムのパーツに効果はあったのか

実際の所、このパーツは性能向上につながるのか?どこに付けるのか?

見た感じはECUにも見えますが、ガンダムの制御用としてはあまりにも小さ過ぎるので、駆動系の最適なマッピングをしている補助プロセッサーだと予想します。

謎だらけのパーツですが、十中八九、ガンダムの性能は向上しなかったでしょう。

理由は、ガンダム開発初期の、「ザクを分解しモビルスーツの解析研究をしていた時の記憶」が残っていた事で、開発初期の物を作ったと考えるのが妥当でしょう。

なので、「ジャンク屋にあった、ザクのパーツから作った。」と言っているのでしょう。

つまり、テムのパーツは単なる鉄の塊では無く、性能的には最低限モビルスーツを制御する性能は「ある」という事にもなります。

あくまで最低限の性能なので、ガンダムに搭載されている物に比べれば全くの劣化品です。

ガンダム万歳!

「ホワイトベースはいい!もっとガンダムを映さんか!」

その後、アムロがサイド6宙域でコンスコン艦隊と交戦し大活躍をしているシーンをテレビで見てテムは大喜びします。

「ガンダムばんざぁーい!」

息子が活躍した事を喜ぶというよりも、ガンダムが活躍した事を子供の様に歓喜しているテム。

万歳をしながら小躍りしている時に、テム・レイはプレバブの階段から足を滑らせて転げ落ちてしまう。

テム・レイ感想

階段を転げ落ちたその後のシーンはありませんでしたが、頭を打って亡くなったと記述しているとの事です。

あまりにも切ない最期です。

もしテム・レイが居なかったら

しかし、忘れてはいけません。

テム・レイが居なければ、ガンダムは存在しなかった事を。

他の誰かが開発していたら、姿も性能もまるで別物になっていたでしょう。
最悪、連邦はモビルスーツ無しで戦い、負けてしまったかもしれない。

テム・レイは栄光亡き天才だった事を。

テム・レイに想う

マッドサイエンティスト的な面白キャラとしての印象が強いですが、彼の事は個人的にはとても切なく感じます。

もし、私たち自分たちの親が痴呆になってしまったら、きっとアムロと同じ思いをするのだと思います。
僕らの親も、時間とともに年を取り衰えてしまう。
正常だった時の記憶と現在のギャップ。

その時、僕らはアムロが感じた気持ちが解るのかもしれません。

もし破孔から宇宙に投げ出されたのが自分では無く、息子のアムロだったら。

父テム・レイはきっと、悔やみきれない悲しみを感じていたのでしょう。

 

この記事作成にあたり詳細はWikipediaを参考にしています。
Wikipedia

 

 

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